書庫 @888archive

2020年07月25日(土) 14:56:23 「一室に降る雨」を身勝手に考察
結論から言うとある意味ではserumも含め
5曲上の「僕」と「私」は一個(もしくは一つの世界線)の存在として同一であり
その観点において二人の物語は全て繋がっている?と感じました。

今までは境遇と流れの似た彼等の独立した話かと思っていましたが
前回長文に対するげんさんのご反応と意味深なツイート「皆既日蝕」を起点にすると
太陽と月にまつわる一話ずつの曲なのかも?と自然に思考が進んだので。


[【皆既日食・皆既日蝕▼】
 太陽が月によって完全に覆い隠される現象。太陽周辺のコロナが肉眼でも認められる。]


上は検索結果トップのWeblio辞書より抜粋したものですが、
この説明で重要になるのは「皆既日蝕が太陽に起きる現象である」ところになりますね。
月の存在はあくまでも要因である。

なので、扉の向こうへの主題は
「月が夜を選んでしまった為に太陽に忘れられた」のではなく
「夜に隠された為に太陽が月を忘れてしまった」とすると
他の曲にするっと繋がっていく気がしたのです。

この前提で時系列を推察すると
涙腺(世界の創造と崩壊からの離別)

約束(邂逅の後日蝕によって「君」が眠り)

扉の向こうへ(狂ってしまった)

三秒間だけ(日蝕の終わりで「僕」が夢から目を醒ました)/
忘れてしまったこと(全てを思い出した「私」が太陽へと向かう)
といった感じになるのかなあ、と。

一連の「僕」は孤独への自覚や「閉じ込める」「もうここにはいられない」から
恐らく隠した側、月にあたる存在と考えられ、かつ「三秒」の共通点により
上の二曲はそれぞれの視点から描かれたものの様に思えます。
そうして僕が見つめていた「彼」と「君」が「私」に繋がる、と。

これらをまとめてみた上でジャケットを見るとより興味深く探りたくなります。
黒い太陽と神話を思わせる二人の姿、弓矢を持っているのは「僕」でしょうか。
涙腺の世界崩壊は間奏の変調的にも前触れなく起こったもの?と考えられること、
嫉妬のくだりと「気が済んだかい?」辺りを加味し
直接的間接的に関わらず「僕」がなにかしら引き金となる行動を取ったのだろうか?と思えます。
しかし嫉妬の末彼(私)の元を離れながらも寄り添えなかった、塗り替えてしまったと悔い
約束の木の下で待っている人間らしい両面性を思うとかなりつらい。

太陽と神様となると連想しやすいアポロンやイカロス辺りを思うと目が焼けた「私」もまた
自分の世界を守り切れなかった為?に罰というか、痛みを背負ってしまったと解釈し得るものであり
空に存在を問われるシーンや涙腺で創造を許されていた「私」=神様に近い存在であった?とすれば
彼はashの「私」と共通するものがありますね。
ここから「神様に遠い僕等」という考えは「僕」特有の思考だったのでは?とも。
ただ、同じく共通点である傘が雨に打たれた僕にはなく
何度も涙で目を腫らしたであろう私が手にしているのがあまりに皮肉で
二人まとめて抱き締めてしまいたくなります。エモが過ぎて喉詰まりそう。

そういえば書いて気付いたことですが
題を「三秒間だけ忘れてしまったこと」と続けてみても然程違和感なくて震えたのは余談です。
両者とも最終的にかつての自分に何があったか知る訳ですし。

ただその場合でも二人にとっての約束とは何だったのか、
涙腺と忘れてしまったことの幻想的な世界観と
扉の向こうへ、三秒間だけの現実的な描写が直接繋がる箇所はあるのか、
結局全ては水槽を含め暗い部屋という箱庭の中の出来事でしかなかったのか、
などと謎はいくつか残る気もします。

しかしノイズが取りきれない不透明さすらも魅力として受け取ってしまう私は
色々駄目だと思いました。


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リリース的に手を付ける順番がおかしい気がするものの
唐突に発想が降ってきたので忘れないうちに言語化してしまった。

というのもありますけど楽曲としても非常に好きが過ぎるんですよね。
反時計を知って以降ちまちまとDL販売で曲を集めておりましたが
当時はそれまでにも散財しまくっており悩んだ挙句
一番最初に買ったのが「扉の向こうで」だったんです。
前回言った様「狂ってしまった 仕方ないね」がツボを突き刺したのが原因でした。
自分以外の誰かが言うには狂ったらしい。とどこか他人事の様に嘯くそぶりながらも
仕方ないと受け入れられるだけの理由があるといった僕の視点が伺え
複雑な背景がこんなにもシンプルな言葉に詰まっていて感動しました。
詞と共に流れる音色が彼と僕との場合で明確に分けられているのも素敵。
あとはねえ、の声の掛け方が個人的にすっごく好き。

「三秒間だけ」はしょっぱなからベースがえぐいですよね。Bメロの十数秒でも心を掴まれます。
痛みに対する心情や太陽(光)を見てのリアクションや
歯車を回す、支配者を探す、醜態を晒す、と前述の価値観周りにおいて
「忘れてしまったこと」との対比を思わせる部分も多くて面白い。
ただ、あちらと違ってここの僕がどうなったかの顛末はわからないままなのですよね。
最後の覚醒は果たして幸福な出来事であったのでしょうか?
serumでの独白が代弁していると受け取ると正直切ないものがあります。

- 07.26追記
 Bメロとわざわざ言及しているのに
 曲内で唯一「私」の意識が垣間見えるここの内容について全く触れてないの
 最高に私らしい詰めの甘さが出てて駄目ですね。そして増える増えるセルフ閲覧数(
 これほどまでにはっきり「わからない」と僕と私のずれを読み取れる箇所は他になかったというのに…


「約束」は曲として比較的アルバム内でもスタンダードでありながら
個人的には何気に読み取りが最も難しかったと思ってます。当時は確かここの感想だけ詰まってて。
というか正直fulusuの三曲目ってどれもめちゃくちゃ難解なイメージがあります。気のせい?
久方ぶりに移動中集中して耳を傾けてみたら灯りを消す、や眠りにつくことすらも
日蝕であり他とリンクしている?と思い立ったの自体本当に最近なんですよね。

と、詞の中でも印象的なのはこちらもサビ前の僕がストレートに嫌悪している部分ですね。
ネガティブな感情が散らばり、苦悩し、二人の関係が無視できない程のノイズと化した結果
忘れてしまったことで「私」が「僕」の存在に触れることなく太陽に旅立ったと考えると
やはり切ないものが(二度目

余談ですが「眠りについてね」とおやすみを暗示した後
二辺を別つ声で同じく三曲目の蜘蛛の最後は「おはよう」になってるところ、
あちこち勘繰りたくなります。


「涙腺」はサビから始まる珍しい曲ですね。好きです。(
粗方前段で書いた気はしますが気になっているのは孤独を望んだのが
流れ的に「君」であった点でしょうか。ここの涙の真意はあまり掴みきれていません。
それでも忘れてしまったことで太陽(の光)を「閉じ込めた」ことは
二人にとって重要な意味があったと信じています。
もしかしたら一瞬の光の中に「君」がいたことに僕が気付いた為
本当の意味で二人はここで邂逅し、それによって引き起こされたからこそ
僕の孤独は美しく絶対的であったのだろうか、と。

更にこちらも余談ですが深海での「君が放った炎が(僕ごと)海を燃やす」が
二曲とどこか状況が似通っていながらも
僕と私の立場の逆さま具合で激しくアーーーーーーーーーーーー(慟哭)ってなりました。

そういえばあちらでは確かに「僕」の方がそこそこ受難続きである様な…


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書く度感想の枝分かれしかしなくてきりがないのと
感化のあまり頭痛がした(ご褒美)ので一旦これにて筆を置く。
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